洞元湖カヌー。
2012年9月21日。
ガイド仲間のファンテイルA氏と洞元湖の下見に行ってきました。
ならまた湖や奥利根湖が渇水により貯水率が一桁パーセントになったため、唯一水が豊富にある洞元湖を活用するためです。
本来は川だったところを須田貝ダムとしてせき止めた構造で、上流のダムが渇水しても、洞元湖はそれなりに水があります。
入り江に立ち寄ってお昼ごはん。
沢沿いの砂礫地。
去年の記録的な大雨で、沢から湖への出口に新しい砂礫の体積が多くなっています。
砂礫の上を歩いていて、ふと足元を見ると。
同じ種類の新芽がびっしり生えています。
よく見てみると・・・
ブナの実生だ!
確かに昨年はブナの当たり年で、近辺の森でブナの実生が驚くほど発生しているのですが、
ブナにとっては適していないこんな砂礫の上にびっしりブナだけが芽を出してるのに驚きました。
周辺にはサワグルミやハンノキ、柳など、ブナよりも余程こういう地形に適してそうな樹種もあるのに、
ブナの新芽だけが足元を埋め尽くしてるのに感動。
でも良く見ると、ほんの僅かでも落ち葉がある所の方が発芽率が高いですね。
ここは雨が降れば上からまた砂や泥が体積したり、水で流されたりするような場所。
今年は今まで雨が全くといいほど降らなかったから自然界の攪拌に合わずに成長できたのでしょう。
この先、このブナ達が無事に育つ確率は低いと思いますが、「ブナ=豊かな土の森の中」というイメージしかなかった私には新鮮な光景でした。
いずれ大雨が降れば流されて、他の樹種に変わってしまうでしょうけどね。
だいたい、こんな場所でブナに負けたら、ヤナギやクルミなどの立場がありませんし。