夏の上州武尊。
2014年8月5日。
8月、高山植物の旬をちょっと過ぎてからの武尊山。
宝台樹の武尊神社から。
外来種のオオハンゴンソウが登山道途中まであります。
先日、みなかみ町ではボランティアでのこの花の除去運動をやっていました。
最後の駐車場を過ぎると、本来のこの辺に咲いてるお花の植生に。
エゾアジサイ。
最初はカラマツ林なのでかなり薄暗いです。
カリガネソウ:(しそ科)。
ずいぶん可笑しな形をした花だなと思いながら写真を撮り、現場では分からず帰ってから調べました。
遠くから見てセリ科の植物かと思い近づいて葉っぱを見ると、ん?違うな。
ウコギ科の何かではあるんですが、花がちゃんと咲いてないのと薄暗くて葉っぱの細部が良く撮れてないので同定できず。
ミヤマイラクサ。
以前うっかり触って、酷い目にあったお花です。
植林されたカラマツの割合が減って、広葉樹と混ざりあってきて林下が少し明るくなる。
キバナガンクビソウ。
尾瀬でノッポロガンクビソウを見慣れているのでパッと見てそっちかと思ったんですが、植物に詳しい方に写真を見せて確認してもらいキバナガンクビソウと判明。
こんな荒らい写真で良く区別が付くものだなと思ったら、ちょうど川場村から武尊山にかけての植物の種類の調査をしてる最中だということでした。
他の場所ではとっくに花期が終わっているトリアシショウマ。
薄暗く、沢沿いで気温も低いせいかここだけずいぶん遅い時期に綺麗に咲いてました。
2mを越える大型のセリ科。
この辺ではこの花を見るとミヤマシシウド、と答えることが多いんですが・・・
どうやらヨロイグサというらしいです。
同じセリ科シシウド属で見た目もかなり似てるので無理して区別付けなくても大丈夫らしいですが。
谷川岳から尾瀬周辺にかけてだけでも○○ヨロイグサと二種類くらいあるとか。
ナンブアザミ。
花は無いですが、オニアザミよりもトゲトゲが疎らなので多分ナンブアザミです。
コキンレイカ。
尾根筋に上がってきて大分植生も変わってきました。
ツルアリドオシが沢山。
ツルリンドウ。
手小屋沢避難小屋。
連続する鎖場の辺り。
モミジカラマツ。
殆ど種になっているのに、一輪だけ咲いてる。
振り返ると谷川連峰の眺望がやっと出てきました。
鎖場。
ミヤマダイモンジソウ。
イワオトギリ。右上にはマイヅルソウの実。
花が咲くのは結構早いのに、熟すのに時間かかるみたいですね。
オオシラビソのマツボックリを突きながらビャービャーと鳴いてるホシガラス。
目が合いました。
山頂近くの少し開けている場所。
ハイマツ帯ですが、微妙に背が高いので私の身長だと眺望無しです。
この辺のハイマツはキタゴヨウマツとの混血だと聞いたことがあります。
完全なハイマツじゃなくても生きていける程度の環境ということでしょうか。
武尊山頂。
イブキゼリモドキ。
シラネニンジン属の仲間ですが、私には凄く区別が付けにくいです。
食事をして剣ヶ峰方面へ移動。
まっすぐ行くと中ノ岳。
ミヤマアキノキリンソウ。
ウスユキソウ。
他にはエゾシオガマやキオンなど。
剣ヶ峰へと続く斜面は広いお花畑に。
ヒメシャジン。
幾つかの花のガクを確認してヒメシャジンとしましたが、もしかしたらミヤマシャジンも交じっているかもしれません。
イワインチン。
ミヤマシグレ。
赤いとこからちょっとだけ出ている白いのが花(ほぼ完成状態)です。
沖武尊と剣ヶ峰の間のコルの部分まで下がってきました。
乾燥して笹がだいぶ多めになってきましたが、登山道沿いには花が目立ちます。
同じ稜線上ですが、剣ヶ峰に近づいて登りになるとガラっと変わって鬱蒼とした感じになってきます。
低~中木が生えた登山道脇の木陰は苔むして、樹林帯の林下のような植生に。
タケシマランの実を撮影しようと思ったら、手前に何かが。
コイチヨウラン。
めったに見ない花なので嬉しかったです。
クロウスゴかな。
実が成ってます。
あまり見ないような葉っぱのセリ科。
アマニュウだそうです。
やっとなじみの有るセリ科に遭遇。
シラネニンジン。
剣ヶ峰山頂から武尊を振り返る。
剣ヶ峰下から武尊沢に向かう下山道。
木の根が露出して斜面も急でアスレチックのようになっています。
ケナツノタムラソウ。
帰り道はあまりカメラを出しませんでした。
武尊沢を渡った辺りから緩やかなトラバースに。
上り下りの斜度がきつい部分もありますが、沖武尊へのアクセスとしては近いし、歩いてて空きが無いよいコースだと思います。
このコースへのガイド依頼はあまり無いのですが、日本百名山で武尊山を放送するのでもしかしたら増えるかも?