残雪の谷川岳。
2023年4月。
谷川岳ガイド。
残雪期、と言いますが「雪が少し残ってる」山では有りません。
「真冬よりも減っている」だけで、ルートの90%以上は雪山です。
今年は記録的な雪の少なさであることを前置きしておきます。
4月上旬の谷川岳。
寒の戻りで雪が降り、エビの尻尾も出来ています。
一面雪の状態でガスが発生すると、方向が分からなくなります。
4月中旬。
中旬だから天気が良くなるわけではなく、たまたまです。
これで、例年より2メートルは少ないんじゃないか?という積雪です。
ちなみに、この日は非常に危険な箇所がある為に、お客さんにはハーネスを付けてもらいました。
急斜面を横切って作ってある夏道は、雪で埋もれている上にその雪が脆くなっているので危なくて歩けません。
ではどうするかと言うと、登山道が無い尾根筋の岩場を通ります。
雪で岩が埋もれていればいいのですが、残雪が少なくなると岩場が真っ先に露出します。
傾斜がきついので、雪が元からあまり積もらず、また溶け落ちるのも早いです。
滑落すると一大事の可能性が有るので、ロープを設置して、懸垂下降の要領でお客さんを降ろしたり上げたりしました。
真冬よりも、雪解けが進んだ時期の方が余程危ないのが谷川岳です。
2023年4月の谷川岳。