残雪のハイキングガイド
2023年4月2日。
今年は雪解けが早かったので、一足先に一ノ倉沢ハイキングコースのガイドを受けました。
まだ道路は正式にはオープンになっていません。
ハイキングと言いつつ、アイゼンの装着です。
4本爪の残雪用ではなくて、12本爪。
残雪用というのは「ところどころ雪が有る」コースで使うものです。
殆どの場所で雪が有り、また急傾斜の斜面が有るところで使う物では有りません。
新道(湯檜曽川沿い)から入りました。
*写真の時系列はバラバラです。
一ノ倉沢。
手前に有る、四角のコンクリートは、雪が溶けたら橋を架ける土台です。
つまり、今は川を渡らないといけません。
こちらはマチガサワ。
一ノ倉沢よりは狭いので、ストックがあればぴょんっと跨げます。
一番苦労するのは西黒沢。
橋が水流の下に埋まってしまっていて、10m近くの距離を川の中で歩きました。
アイゼンの歯の高さの部分、靴が水没しなくて済むので何とか靴の中を濡らさずに来れました。
でも、それは早朝に渡渉を終えたからです。午後になると雪解けが進み、沢の水かさが増します。
渡渉中の写真が有りませんが、「ストックそこに突いちゃ駄目!こっち!足はそこじゃなくてここ!」とお客さんが川に落ちたり転んだりしないようにしてたからです。
「ちょっと松岡修造入ってますね」とお客さんに言われました。
一ノ倉沢を渡り、上の旧道へと向かう道。
12本爪アイゼン必要でしょ?
私はここでお客さんを案内する時の為に、クライミング用のロープやカラビナ、ハーネスなどのセットをザックに入れています。
湯檜曽川から見た一ノ倉岩壁。
こっちは、旧道から見た一ノ倉出会い。
ルートは雪が無いところを歩ける箇所も有れば…
でも、道路が一面雪で埋まって居る箇所も有ります。
左は崖のような急斜面です。
ちなみに、落ちている雪のブロックは雪崩の跡です。
まだ、同じようなのが落ちてくる箇所が沢山残ってます。
この日は念のためにお客さんにビーコンを着けてもらいました。
このブロックの雪崩に遭った場合はビーコンうんぬんじゃない事の方が多いのですが、だからと言って「お客さんにわざわざビーコンを付けさせない」選択がガイドとしては有り得ないからです。
ここは崖側がほんとに90度直角の箇所。
転げ落ちたくないですよね。
前を歩いてたグループはアイゼン無しで歩いてましたが、これは自己責任ではなく、ガイドがお客さんの安全を図るツアーです。
安全の為に着けていただきます。
と、安全配慮の為の情報はこのくらいにしておいて、途中見た植物など。
フキノトウの花。
雪解けの植物の定番、ショウジョウバカマ。
霜でやられて綺麗に咲くことが出来ないミズバショウ。
雪不足の弊害です。
湧き水の流れの中に咲くネコノメソウ。
ヤドリギの枝が落ちてました。
オオアカゲラ。
ユビソヤナギ。
根開きが始まった森。
オオイワカガミの群生地も通りましたが、まだ咲いてませんでした。
ツルアリドオシの実。
去年の残り物。
マルバマンサクの花。
アブラチャンの花。
2023年4月2日のガイド。